皆さん、こんにちは!今回は、ハウスメーカー各社の商品戦略と住宅価格の変動についてご紹介します。
最近の住宅市場では、住宅価格の上昇と同時にローコストビルダーの躍進が目立ちます。限られた需要の中で販売数をカバーするために、ハウスメーカー各社は様々な戦略を展開しています。
今回は各社がどのような戦略を取っているかを記事にしました。
高騰する住宅価格
住宅価格の上昇は大手メーカーだけでなく、全国の中小工務店まで広がっています。この現象の要因の一つは、住宅建材料の高騰。さらに、耐震性能や耐久性、耐火性、耐候性など、各社が技術研究を進めて高性能化・高付加価値化に力を入れていることも底上げの要因です。また、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)への対応や太陽光発電システムの普及も価格上昇に影響を与えています。
一方で、富裕層のニーズに応えるために、高級商品の高額化も進んでいます。大手メーカーは天井高拡大や大開口などのデザイン性の追求に加え、最高ランクの新商品を競い合うように発表しています。ただし、専用注文住宅を購入できる消費者は一部のハイクラスな層に限られる傾向があります。
価格抑制を進める為の動き
高額化が進んだ結果、一部の消費者にとっては手の届かない価格帯となっている為、市場全体が縮小しており、一部のハウスメーカーは価格帯を下回る商品で攻勢をかけています。
住宅価格の変動に伴い、床面積の狭小化も進んでいます。これは、部材や設備の価格が均一でないために起きる現象で、キッチンやトイレ、太陽光発電システムなどの設備に比重がかかるためです。
このような価格の変動や床面積の狭小化の背景には、消費者の購買力の限界と家族構成の変化が関係しています。住宅コストの抑制を考えるなら、耐久性や性能の高い住宅の選択は将来的にメリットがあります。
各社の商品戦略
積水ハウス
積水ハウスは、商品面において中高級商品や高価格商品の拡販に注力しています。さらに、住まい手の様々なニーズやコロナ禍における生活様式の変化に対応するため、最新の生活提案を行っています。
ZEH推進
まず、ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH)に関して、2020年度の新築戸建住宅におけるZEHの比率は91%に達し、第5次中期経営計画の目標である90%を前倒しで達成しました。
累積のZEH供給戸数も非常に多く、今後もZEHの供給を通じて住まいの脱炭素化を推進し、日本政府の温室効果ガス削減目標(NDC)46%の達成に向けて積極的に取り組んでいきます。
SMART-ECS (スマート イクス)による空気環境
次に、戸建住宅の次世代室内環境システムである「SMART-ECS (スマート イクス)」についてです。このシステムは、ウイルスや花粉などの住まいの汚染物質に配慮した「新しい生活様式」に対応する高い技術力と提案力が評価されています。なんと発売からわずか半年で年間販売目標の2,400棟を達成しまし、最近の契約における採用率は80%を超えており、ニューノーマル時代の住まいの提案として定着しています。
PLATFORM HOUSE touch(プラットフォームハウスタッチ)
さらに、2021年8月からは、プラットフォームハウス構想の第1弾として、「PLATFORM HOUSE touch(プラットフォームハウスタッチ)」という外出先から住宅設備の遠隔操作を可能にするサービスを販売開始しました。このサービスでは、間取り連動や高度な情報セキュリティ、ワンストップのアフターサービス対応などを提供し、住まいと家族を見守るライフスタイルサービスとして展開しています。
まとめ
積水ハウスは、これらの最新の生活提案と商品戦略を通じて、住まい手の多様なニーズに応えると同時に、持続可能な住宅への取り組みやテクノロジーの活用による快適な生活環境の実現を目指しています。
大和ハウス
鉄骨工法のバリエーション拡充
大和ハウスの鉄骨造の住宅としては、「xevoΣ PREMIUM・xevoΣ・xevo ADVANCE」といったシリーズがあります。これらの住宅は、持続型耐震性に優れており、地震に強く安全かつ安心です。特徴としては、天井の高さが2m72cmで、開口幅が7m10cmの広々とした「グランリビング」と、外張り断熱通気外壁があります。さらに、天井高2m80cmの提案バリエーションも追加され、さまざまなニーズに応えています。
- 鉄骨造・平屋・2階建 – 「xevoΣ PREMIUM・xevoΣ・xevo ADVANCE」
- 持続型耐震性と開放感のあるリビングスペース
- 鉄骨造住宅シリーズ―グランリビングと外張り断熱通気外壁の特長
- 鉄骨造3階建(skye3) – 「skye3」
- 高層鉄骨造住宅の安全性と快適性
- 重量鉄骨造3.4.5階建(skye) – 「skye」シリーズ
- 多階建ての耐震性と利便性
- 木造住宅(PREMIUM GranWood・xevoGranWood・xevoGranWood 平屋暮らし・xevoGranWood 都市暮らし・xevoWood plus+)
- 上質な木造住宅と快適な生活空間
- 木造×RC造(Wood Residence MARE)
- 木造とRC造の組み合わせによる快適な住まい
- Web専用商品「Lifegenic」
- オンラインで提供される住まいの新しい選択肢
- 「xevoΣ」シリーズの特長
- 地震に強く開放的なリビングと高い耐久性の特長 – 独自のエネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST」の装備
標準仕様のレベル向上
耐久性に優れた外壁塗装「KIRARI+」や太陽光発電システム、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)などを標準採用し、高耐久性と省エネルギーを実現しています。また、コネクテッドホームブランド「Daiwa Connect」の提案や共働き世帯向けの「家事シェアハウス」の提案、戸建住宅環境ブランド「For Nature」なども展開しており、暮らしを充実させる提案も行っています。
また、耐震性に関しては、「xevoΣ」シリーズには独自のエネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST」が標準装備されています。これにより、地震による衝撃を吸収し、安定性を高めています。
ニューノーマル提案
ニューノーマル時代の提案としては、在宅勤務を快適に行えるオリジナルのテレワークスタイル「快適ワークプレイス」と「つながりワークピット」の提案を行っています。さらに、「抗ウイルス・きれい空気提案」も開始されており、吸着性光触媒コーティングや空気浄化ef(excellent fresh)などのシステムを組み合わせることで、家中を抗ウイルス化し、換気と空気清浄を実現しています。
セキスイハイム
災害への安心を提案するセキスイハイムの取り組み
セキスイハイムのスマートハイムは、災害に対する安心を提供するレジリエンス機能が高く評価されています。この機能は、被害を最小限に抑える「減災」だけでなく、災害発生時の素早い回復・復興を支援する「縮災」にも注力しています。セキスイハイムは、住宅の建材や構造において耐震性や耐久性を追求し、地震や自然災害に強い住まいを提供しています。
優れた省エネルギー技術
セキスイハイムは優れた省エネルギー技術にも力を入れています。省エネ取り組みや高効率な省エネ型製品は、エネルギーの効率的な利用を促進し、住宅の省エネ性能を向上させています。セキスイハイムの取り組みは、「2021年度省エネ大賞」の製品・ビジネスモデル部門で高く評価され、「スマートハイムナビ」と「スマートハイムFAN」による省エネ情報提供サービスが「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しています。
省エネ技術と暮らし方の提案
セキスイハイムはまた、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)にも積極的に取り組んでいます。最先端の技術と環境に配慮した設計により、エネルギー消費量を最小限に抑え、自家発電や省エネ機器の活用によって、建物の年間エネルギー消費量をほぼゼロに近づけています。
セキスイハイムは今後も、ZEHの推進を中心に据え、さらなる省エネ技術の開発や提案力の強化を図り、環境に配慮した住まいの提供に取り組んでいきます。住まい手の快適性と環境への配慮を両立させた暮らし方の提案を通じて、より持続可能な社会の実現に貢献していきます。
まとめ
以上が、ハウスメーカー各社の商品戦略と住宅価格の変動についての解説でした。購入を検討されている方は、自身の予算やニーズに合った住宅選びを行い、将来の生活に合った最適な選択をしましょう。
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