「第1種換気」とは?
「第1種換気」とは、住宅内の空気を入れ替えるための換気システムの一種です。 また、「第1種換気」換気システムとは、窓を閉めた状態でも室内の空気を入れ替える装置のことをさします。
シックハウス症候群などの問題が取り沙汰されたことをきっかけに、2003年以降の新築建物では換気システムの設置が義務付けられるようになりました。
そして、換気には大きく2種類があります
(1)パッシブ換気:自然の空気の流れだけで換気するシステム(風力や温度差を活用)
(2)機械式換気:換気扇を活用したシステム(換気回数0.5 回/h以上の取り決めがあるため、これが主流)
また、換気システムには大きく3種類ありますが簡単に説明すると。
- 【第1種換気】吸気・排気ともに機械を用いる換気方法
- 現在のスタンダードな住宅換気の方法。最もおすすめする換気方法で、デメリットは他の二種に比べて若干コストが高い。
- 【第2種換気】吸気のみを機械で行う方式
- 排気口を設けますので、そこから湿気が侵入してしまう可能性があります。
- 【第3種換気】排気のみを機械で行う方式
- 建物の気密性が低いとシステムが働かない可能性があります。
以上のことから、住宅では第1種換気に各ハウスメーカーは力を入れています。
この記事では、各社の換気システムを比較してご説明します。
ハウスメーカー別の換気システム
積水 ハウス | 大和 ハウス | セキスイ ハイム | 住友林業 | へーベル ハウス | ミサワ ホーム | トヨタ ホーム | パナソニック ホームズ | 一条 工務店 | |
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換気 システム | 出典:積水ハウス | 出典:セキスイハイム | 出典:住友林業 | 出典:ヘーベルハウス | 出典:一条工務店 | ||||
第1種 換気 | 〇 スマートイクス | 〇 風ナビRX100 | 〇 エアファクトリー | (〇) エアドリーム ハイブリット (全館空調採用時) | (〇) | 〇 熱交換型24時間 フロアセントラル 換気システム | 〇 ピュア24 セントラル | 〇 エコナビ搭載換気システム HEPA+ | 〇 セントラル換気システム ロスガード90 |
価格 | 43万円~ | 20万円~ | 20万円~ | ||||||
熱交換 あり/なし | 〇 約80% | ー | 〇 約85% | (〇) 約90% | ー | ー | 〇 | ー | 〇 約90% |
フィルター PM2.5 対応 | 〇 | 〇 HEPAフィルター | 〇 HEPAフィルター ・PM0.5以上90% ・NO2を80%除去 | ー | 〇 | 〇 高捕集外気フィルター ・2.0μm約94%捕集 ・0.3μm約55%捕集 | 〇 | ー | 〇 ・PM2.5を95%除去 ・10μm以上の粒子を98%除去 |
空気 清浄 | 〇 天井付空気清浄機 「エアミー」 | 〇 空気浄化ef ナノイー | ー | (〇) 電子式 エアクリーナ | ー | ||||
第3種 換気 | エアキス ・スタンダード | 風ナビR50/70 (2階は第1種換気) | 24時間計画換気システム | 常時換気システム | ピュア24 | エコナビ搭載 換気システム HEPA+ |
積水ハウス (スマートイクス)
コロナなど感染対策意識などが高まる中、20年12月に次世代室内環境システム「スマートイクス」を発売しました。
これは、室内の空気環境の提案として「アメニティー換気システム」と「天井付空気清浄機AirMe(エアミー)」を搭載し、家じゅうの空気をコントロールしようというものです。
□ 汚染物質除去スピード最大5倍
□ 「換気ゾーニング」による最善のプランニング
□ お客様ごとの邸別のシミュレーション
サイクロン給気フードと給気清浄フィルターを搭載した「アメニティー換気システムⅣ」で外気中の汚染物質を除去します。
加えて一般的な換気システムと比べて約2~5倍早く空気中の汚染物質を取り除くことが可能な天井付空気清浄機「エアミー」も搭載することが可能です。
これらの設備を搭載するだけではなく「換気ゾーニング」といったプランニングも特徴です。これはLDKなどの生活空間を風上とし、玄関、廊下などの非生活空間を風下とすることで、きれいな空気が生活空間を始点に流れるようなゾーニングを行うものです。
風下の「チェンジングルーム」では、帰宅してすぐに手洗い・うがい、着替えが出来る空間で、ウイルスや汚染物質をここでシャットアウトします。また、万一の際の家庭内感染を防止するため、LDKなどの生活空間を通らずに寝室やお風呂まで独立動線で移動できるプランニング「自宅療養配慮プラン」も提案しています。
また、住宅設計用のCADソフトと連携した、邸別換気・空気清浄シミュレーションシステムを構築させており。
換気効率や空気の流れがわかるシミュレーション動画が提案可能になっています。
※初期費用は、「アメニティー換気システムIV」と「エアミー2台分」で43万円~程度になります。
セキスイハイム (エアファクトリー)
セキスイハイムでは、第一種換気+高性能3層フィルター(2層目にHEPAフィルターを搭載)により外気の粉塵を浄化し、排気される空気と熱交換を行った後、室内に供給します。
こちらは、ニューノーマルにおける快適な室内環境をアピールする新システムとなっています。
- 高性能フィルターの特長
- 花粉やPM2.5などの微細な粒子を効果的に除去
- 0.3μmの粒子を99.97%除去するHEPAフィルターを採用
住友林業
エアドリームハイブリッドの技術的な特徴をより詳細に説明します
- 全館空調システム
- セントラル空調方式を採用し、1台の室外機と室内機で家全体を空調管理
- ダクト方式を使用し、各部屋に設置された吹き出し口から空調された空気を供給
- 熱交換換気システムを統合し、室内の空気質を維持しながら効率的に換気
- 冷暖房機能
- 高効率ヒートポンプ技術を採用し、省エネルギーで冷暖房を実現
- 外気温度に応じて自動的に運転モードを切り替え、最適な空調を提供
- 床下空間を利用した空調により、足元からの均一な温度分布を実現
- 空気清浄機能
- 電子式エアクリーナーを採用し、0.3μmの微粒子を99.97%除去
- 静電気の原理を利用し、フィルターの目詰まりが少なく、長期間高い性能を維持
- 脱臭機能も備え、タバコ臭やペット臭などの室内臭気も除去
- オプションの加湿機能
- 気化式加湿器を採用し、過剰加湿を防ぎながら適切な湿度を維持
- 自動制御により、季節や外気の湿度に応じて最適な湿度を提供
- 抗菌処理された加湿フィルターを使用し、衛生的な加湿を実現
- 熱交換換気システム
- 全熱交換器を使用し、排気の熱を利用して外気を予熱・予冷
- 最大85%の熱交換効率を実現し、換気による熱損失を最小限に抑制
- 制御システム
- マイクロコンピューター制御により、各部屋の温度を個別に管理
- 外気温度センサーと連動し、最適な運転モードを自動選択
- スマートフォンアプリとの連携で、遠隔操作や運転状況の確認が可能
住友林業では、最大で1時間当たり3~5回家全体の空気を静電気の力でクリーニングする「電子式エアクリーナ」を採用。
PM2.5や花粉、埃、カビの胞子、タバコの煙粒子、ウィルスなど0.10μm~2.5μmまでの微粒子を99%除去することが可能で、木の家や高い断熱性能等と併せて、健康・快適に暮らすことができる住まい「健康維持増進住宅」としてもアピールしています。
ヘーベルハウス
ヘーベルハウスの換気システムは第1種換気と第3種換気から選択が可能になってます 。
また、標準で提案・採用されているのは「常時換気システム」というダクトレスの第3種換気ということ。
特長としては、PM2.5フィルターを搭載しており、 居室に給気口を設置し、新鮮な外気を導入することが可能。居室から排気扇の設置された浴室とトイレへ 流 れる 。
パナソニックホームズ (エアロハス)
エアロハスは、パナソニックホームズが提供するオリジナルの全館空調システムです。この先進的な空調システムは、住宅内の快適な空間づくりと健康に配慮した空気環境を実現することを目指しています。
エアロハスは、従来のエアコンや暖房器具とは異なり、全て家の部屋に空調を行うことが可能です。これにより、一定の温度と全室に均一に湿度を保つことができ、快適な居住空間また、エアロハスは室内の空気の質にもこだわり、健康への配慮が届いています。
さらに、エアロハスはHEPAフィルター付き換気システムということで、室内の空気を遠慮なく浄化します。 HEPAフィルターは微粒子や花粉、ウイルス、細菌などの微細な汚染物質を高い効率で捕集し、健康に悪影響リスクを軽減します。
パナソニックホームは慶応義塾大学との共同研究、エアロハスによる健康への好影響を科学的に検証しました。 エアロハス搭載住宅では血圧の低減や睡眠質の向上が実証され、HEPAフィルター付き換気システム搭載住宅では肺機能低下の抑制効果が確認されました。
これらの研究結果を踏まえ、パナソニックホームズはエアロハスを積極的に商品展開しています。エアロハスは、家族の健康と快適な生活を重視する人々にとって、理想的な空調システムとして注目されています。
パナソニックホームは、換気システムにおいても高度な技術を活用しています。特に注目すべきは、空気中の微粒子や有害物質を効果的に取り除く「ナノイー発生器」を搭載したシステムです。
この技術は、ウイルスやカビなどの繁殖を抑え、室内の空気を清浄に保ちます。さらに、省エネ性能も高く、エネルギーコストを節約できるため、経済的にも魅力的です。
パナソニックホームの換気システムは、空気品質とエネルギー効率の両方を考えたい方におすすめです。
三井ホーム
三井ホームも、快適な住環境を提供するために独自の換気システムを開発しています。
その中でも注目すべきは、空気清浄機能を備えた「きれいの家」です。このシステムは、室内に漂う花粉やウイルス、ホコリなどの微粒子を高効率で除去し、清潔で健康的な空気を実現します。
さらに、快適な温度と湿度を維持するための空調システムも統合されており、四季折々の気象に合わせて適切な室温をキープします。この換気システムは、アレルギー症状を持つ家族や、小さなお子様がいるご家庭に特におすすめです。
住宅の空気環境に関する取り決め
平成15年7月1日より、『シックハウス対策に係る改正建築基準法』が施工され、その中でホルムアルデヒドに関する建築建材の取り決めとともに、換気設備の規制も取り決めがされました。
そのうえで原則、機械式換気設備の設置が義務付けられ、ホルムアルデヒドを発散しない建材を使用したとしても、家具からの発散があるためすべての建築物の設置が対象となっています。
→住宅の居室には、換気回数0.5 回数/h以上の機械換気設備(いわゆる24 時間換気システム)の設置が必要となりました。
上記からわかるように、換気の目的は化学物質の濃度を下げることにになります。
まとめ
各ハウスメーカーは、住宅の換気システムに力を入れており、それぞれ独自の機能を持っています。これらの機能を比較検討することで、自分に最適な換気システムを選ぶことができるでしょう。
ただし、換気システムは化学物質の濃度を下げるためのものであり、完全に空気を浄化することはできません。そのため、定期的な換気や清掃など、住宅内の環境管理は重要です。住まいを実現するためには、換気システムの適切な利用とあわせて、生活習慣や環境にも配慮する必要があります。
ハウスメーカーを決める時にはどうしたらいい?
ハウスメーカーを比較する際のポイントと選び方について説明します。
坪単価のみで比較しないハウスメーカーを選ぶ際には、坪単価だけで比較することは避けましょう。 坪単価は商品や条件によって変動するため、ハウスメーカーの工法や保証制度、性能などの違いを適宜比較することが重要です。
耐震性や保証制度などの特徴を比較する耐震性や保証制度などは、ハウスメーカーの強みとして重要な要素です。また、ZEH住宅の普及率や自社工場の方々なども参考になります。
間取りやデザインの比較ハウスメーカーによって、実現可能な間取りやデザイン、選べる仕様や住宅設備が異なります。各ハウスメーカーの住宅展示場を訪れて傾向を把握しましょう。て比較し、希望に近いスタイルを提案できるハウスメーカーを選ぶことが大切です。
見積りの内容を確認するハウスメーカーを比較する際には、見積りの項目名や出し方に注意しましょう。特に、「工事一式」としてまとめられている場合は、具体的に含まれているのかを事前に確認しましょう。外壁タイルなど、自分が希望するや設備仕様が見積りに含めて適合を確認することが必要です。
営業マンの対応も重要な要素 ハウスメーカー選びでは、営業マンの対応も重要な要素です。 家づくりは大きな投資となるために、経験や知識が十分であり、セリフが迅速で丁寧な営業マンを選ぶまた、家が完了した後もアフターサポートが必要になりますので、相談に対して親身になって対応してくれるか、きちんとした気遣いができるかなど、営業マンの人間性も見極める必要があります。
以上がハウスメーカーを比較する際のポイント選びとなります。文章でも伝わると思いますが、これを何社もやり取りするのは非常に大変です。
そこで、タウンライフという無料オンライン相談サービスを利用することをおすすめします。ハウスメーカーとは独立した立場で、専門家の優しい意見をいただくことができます。また、住宅ローン減税緩和やまい給付金増額などの暫定に関するご相談も無料でため、注文住宅を考えている方には必見のサービスです。
- ご相談の予約(日時指定)をします。
- 事前アンケートに回答する。
- 専門アドバイザーとの相談や要望の整理を行います。
- 必要に応じてハウスメーカーとの打ち合わせを行います。
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